長く苦しい出産がようやく終了して、ホッとするのも束の間、彼女は助産婦さんに、シャワーを浴びるように言われるんだ。僕らにはどうも酷に思えるけどね。というのも、もし自分だったら、クラクラして立ち上がることなんてできそうもないし、疲れとだるさでシャワーなんてどうでもいいよとなってしまうはず。でも、よく考えてみれば、分娩の間、ありとあらゆる体液が体の中から放出されるのだから無理もない。汗や鼻水、唾液なんかはもとより、血や粘液や排泄物、胎児の体を覆っていた胎脂なんかが体に付いたままでいるより、ちょっと数分頑張ってシャワーで流す方がずっといいからね。